ある夏の試合(ダブルス編)
最近は、コロナもあって新しい思い出が少なくなり、過去を省みることが多い。そんな中、よく思い出すのはテニスをしていた頃の話だ。もう5, 6年前の話だが、本当に鮮明に覚えているものである。なぜ覚えているのだろうか。なぜ思い出すのだろうか。人間とは不思議なものだ。 ああ、もうこんなに前書きを書いてしまった。 小説らしく、「それはある夏のことだった」のような書き出しで始めようかと思ったが、なんだか恥ずかしい。 とはいえ、いつまでもこんな前書きを書くわけにはいかないので本題に入ろうと思う。 私が書くのは文学作品のようなものではない。自分が自分のために備忘録として書く、ある...